数字で見る交通事故 茨城県下妻市(平成28年)
茨城県下妻市は、人口は42,705人の茨城県南西部に位置する田園都市です(人口は下妻市発表。平成29年10月1日現在)。
下妻市で平成28年に発生した交通事故について、警察庁や茨城県警から発表された交通事故の統計データや情報などを参考に、独自に解説していきます。
なお、下妻市を管轄する茨城県警察の警察署は、下妻警察署です。
(https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/station/shimotsuma/index.html)
県全体の人身交通事故の発生件数は「1万件」、死者「150人」
茨城県警本部の発表によると、平成28年に発生した茨城県内の物損事故を除いた人身交通事故の発生状況は「10,455件」、死者数は「150人」、負傷者数は「13,441人」です。
死亡事故多発の都道府県ワースト順位では、茨城県は全国「8位」(全国死者数の合計3,904人)。人口10万人あたり死者数ではワースト11位(5.16人)で、全国平均の3.07人を大きく上回っています。
下妻市の人身交通事故は「127件」、県内ワースト「28位」
平成28年の1年間に下妻市内で発生した交通事故を見ましょう。
下妻市で発生した交通事故の内、死者や負傷者が発生した人身交通事故の発生件数は「127件」でした。前年の平成27年の統計を見ると、下妻市の人身事故発生件数は158件だったので、前年比でマイナス31件となりました。
発生事故件数を独自にワースト順位で集計しなおすと、平成27年は県内ワースト26位だったのに対し、平成28年は「28位」となっています。
交通事故の負傷者数は「160人」、県内ワースト「29位」
次に平成28年に下妻市内で発生した交通事故の負傷者数を見ます。
下妻市で発生した交通事故の内、平成28年の負傷者数は「160人」でした。前年に同市内で発生した交通事故負傷者数は200人でしたので、前年比マイナス40人となりました。
負傷者数のワースト順位を集計しなおすと、平成27年が県内ワースト25位だったのに対して、平成28年は「29位」になりました。
死亡事故件数「7件」、死者数「7人」
平成28年に下妻市で発生した死亡事故件数は「7件」で、死者数は「7人」でした。これは死亡事故1件につき、1人の死者が出たことになります。
平成27年の同市内の死亡事故件数は2件、死亡者数は2人でした。したがって、1年間で死者数で5人増えたことになります。
県内のワースト順位を見ると、死亡者数・死亡事故件数ともに「8位」です。負傷者数とくらべると死亡者数が多い傾向であることがわかります。
ちなみに平成27年の交通事故死亡者・死亡事故件数のワースト順位は「22位」でした。このことからも死亡事故の急増傾向に注意を払う必要があります。
下妻市は死者数ワースト「8位」、県内で「4.67パーセント」
次に、茨城県全域の市町村と下妻市の交通事故による死者数を比較します。茨城県警察本部(交通総務課)が発表した茨城県の平成28年の交通事故死者数をワースト順に並べると、次の表のようになります。
県全体の死亡者数が150人だったので、下妻市の死亡者数(7人)が茨城県の交通事故死者数で占める割合は「4.67パーセント」になります。
平成28年の茨城県内の市町村別・交通事故死者数
ワースト順 | 市町村 | 死者数 | ワースト順 | 市町村 | 死者数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 水戸市 | 13人 | 23位 | 行方市 | 2人 | |
2位 | 古河市 | 10人 | 23位 | 八千代町 | 2人 | |
3位 | 鹿嶋市 | 8人 | 23位 | つくばみらい市 | 2人 | |
3位 | 神栖市 | 8人 | 23位 | 境町 | 2人 | |
3位 | 土浦市 | 8人 | 28位 | 大洗町 | 1人 | |
3位 | つくば市 | 8人 | 28位 | 城里町 | 1人 | |
3位 | 筑西市 | 8人 | 28位 | 那珂市 | 1人 | |
8位 | 常陸太田市 | 7人 | 28位 | 大子町 | 1人 | |
8位 | 下妻市 | 7人 | 28位 | 北茨城市 | 1人 | |
10位 | 茨城町 | 6人 | 28位 | 鉾田市 | 1人 | |
11位 | 笠間市 | 5人 | 28位 | 潮来市 | 1人 | |
11位 | ひたちなか市 | 5人 | 28位 | 阿見町 | 1人 | |
11位 | 稲敷市 | 5人 | 28位 | 常総市 | 1人 | |
11位 | 取手市 | 5人 | - | 高萩市 | 0人 | |
15位 | 東海村 | 4人 | - | 龍ヶ崎市 | 0人 | |
15位 | 常陸大宮市 | 4人 | - | 河内町 | 0人 | |
15位 | 結城市 | 4人 | - | 牛久市 | 0人 | |
15位 | 坂東市 | 4人 | - | 美浦村 | 0人 | |
19位 | かすみがうら市 | 3人 | - | 五霞町 | 0人 | |
19位 | 石岡市 | 3人 | - | 守谷市 | 0人 | |
19位 | 小美玉市 | 3人 | - | 利根町 | 0人 | |
19位 | 桜川市 | 3人 | - | 高速道路 | 0人 | |
23位 | 日立市 | 2人 | - | 合計(平均) | 150人 |
※茨城県警察本部交通総務課の発表を基に独自に作成。市町村は平成28年12月末現在の区分。
人口10万人あたりの死者数はワースト「2位」
交通事故を比較する際、市町村ごとの人口が異なるために、人口の多い市と人口の少ない市では単純にくらべることはできません。そこで交通事故のデータを人口10万人あたりで計算して比較する方法があります。
この計算はあくまで理論値になりますが、次のように実際の死亡者数と比較することで市町村の規模に応じて事故を比較することができます。
たとえば、実際の死亡者数がワースト1位(13人)の水戸市を人口あたりの死者数で見ると、ワースト順位は24位(5人)になり、人口が集中している割には死亡事故は平均的だということがわかります。
この人口10万人あたりの県内の交通事故死亡者数をワースト順に作成したのが次の表です。
平成28年の茨城県内の市町村別・人口10万人あたり交通事故死者数
ワースト順 | 市町村名 | 人口10万人当たりの交通事故死者数 | ワースト順 | 市町村名 | 人口10万人当たりの交通事故死者数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 茨城町 | 18.37人 | 24位 | 水戸市 | 5人 | |
2位 | 下妻市 | 16.28人 | 25位 | 取手市 | 5人 | |
3位 | 常陸太田市 | 13.6人 | 26位 | つくばみらい市 | 4人 | |
4位 | 稲敷市 | 12人 | 27位 | 石岡市 | 4人 | |
5位 | 鹿嶋市 | 12人 | 28位 | つくば市 | 3人 | |
6位 | 東海村 | 11人 | 29位 | 潮来市 | 3人 | |
7位 | 常陸大宮市 | 10人 | 30位 | ひたちなか市 | 3人 | |
8位 | 八千代町 | 9人 | 31位 | 北茨城市 | 2人 | |
9位 | 神栖市 | 8人 | 32位 | 阿見町 | 2人 | |
10位 | 境町 | 8人 | 33位 | 鉾田市 | 2人 | |
11位 | 結城市 | 8人 | 34位 | 那珂市 | 2人 | |
12位 | 筑西市 | 8人 | 35位 | 常総市 | 2人 | |
13位 | 坂東市 | 7人 | 36位 | 日立市 | 1人 | |
14位 | かすみがうら市 | 7人 | - | 高萩市 | 0人 | |
15位 | 桜川市 | 7人 | - | 龍ヶ崎市 | 0人 | |
16位 | 古河市 | 7人 | - | 河内町 | 0人 | |
17位 | 笠間市 | 7人 | - | 牛久市 | 0人 | |
18位 | 大洗町 | 6人 | - | 美浦村 | 0人 | |
19位 | 小美玉市 | 6人 | - | 五霞町 | 0人 | |
20位 | 行方市 | 6人 | - | 守谷市 | 0人 | |
21位 | 土浦市 | 6人 | - | 利根町 | 0人 | |
22位 | 大子町 | 6人 | - | 高速道路 | 0人 | |
23位 | 城里町 | 5人 | - | 合計(平均) | 5.16人 |
※茨城県警察本部交通総務課の発表を基に独自に作成。市町村は平成28年12月末現在の区分
計算に用いた下妻市の人口総数は42,996人でした(『平成28年版 統計しもつま』より)。そこから人口10万人あたりの死者数を計算すると、「16.28058人」となります。
下妻市の人口10万人あたりの死亡者数は約「16人」となり、県全体での交通事故死亡者のワースト順位は2位になります。
県全体の平均値を計算すると「5.16人」ですから、市の人口規模に対しての死者数が多く、また平均よりもはるかに多いことがわかります。