交通事故被害者が請求できる損害賠償項目
人身傷害を負われた被害者の方が請求できる損害は大きく分けて3つに分類されます。
損害賠償の種類
積極損害
積極損害とは被害者の方が現実に出費を余儀なくされ発生する損害で、入通院の実費については通常の必要性がある治療であれば全額が認められます。
治療費、付添看護費、通院交通費、入院雑費、葬儀費(死亡事故の場合)などがこれに該当します。
事故後に後遺症が残った場合は車椅子、盲導犬、義眼、義足、関節装具、コルセットなどの定期的に交換をしなければならない装具・器具が必要となってしまうことや、自宅や自動車の改造が必要な場合もあるかもしれません。このような将来的に必要な積極損害についても請求することが可能な場合があります。
消極損害
消極損害とは、交通事故に遭わなければ、被害者の方が得ることができた収入を失ってしまった損害のことを言います。休業損害と逸失利益がこれに該当します。
休業損害は交通事故により傷害を受け、その傷害が完治するか症状が固定するまでの期間休業を余儀なくされ、その間は収入を得られなかったことによる損害をいいます。後遺障害が残った時には、事故後症状固定までの期間、死亡の場合には事故から死亡日までが休業損害として認められます。
逸失利益とは、交通事故によって後遺障害が残ってしまい、それにより将来得られたではずの経済的利益を損失した損害のことをいいます。本来得られたであろう収入と事故後に実際に得られる収入との差ととらえられます。
慰謝料
人身事故によって被った精神的肉体的苦痛に対して支払われる賠償金です。被害者の方が死亡した場合には遺族に対して死亡慰謝料が支払われます。
Q&A
Q:相手方の保険会社から、自分の過失割合については2割なので、過失相殺するとの説明をされました。過失相殺とは何ですか?
A: 交通事故では、一方に全く過失がない場合(センターラインオーバーや追突事故で被害者になるケースなど)もございますが、お互いに一定の過失がある場合も多くあります。このような時は双方の過失の程度の大きさ応じて損害賠償の金額を減額するのが過失相殺の考え方です。