数字で見る交通事故 埼玉県加須市(平成29年)
埼玉県加須市の平成29年(2017年)の交通事故発生状況を、埼玉県警や加須警察署、加須市などの統計発表をもとに紹介します。
埼玉県全体の交通事故
埼玉県警の発表による『市町村別人身事故発生状況』(平成29年12月末の月報)によると、平成29年の県内で起きた人身事故件数の合計は「25,776件」でした。前年(平成28年)が27,293件でしたので、人身事故件数は前年比で「1,517件の減」となっています。
平成29年の交通事故の死者数は「171人」でした。前年(平成28年)は147人でしたので「24人の増加」となっています。
平成29年の負傷者数は「31,046人」です。前年は33,151人だったので「2,105人の減」となりました。
埼玉県加須市の交通事故(前年・平成28年)
加須市内で発生した交通事故の発生状況を、加須警察署調べの概数から見てみましょう。(データは、加須市発表の『加須市内交通事故発生状況』より)
加須市内で前年(平成28年の1月から12月まで)に発生した人身事故件数は374件で、死者数は4人、負傷者数は485人でした。物損事故の件数は2211件です。
平成29年は、人身事故・負傷者数・物損事故件数が増加
平成29年に加須市内で発生した、人身事故の発生件数は「416件」でした。これは前年比で42件もの増加(11.2パーセント増)になります。
交通事故死者数は「4人」で、前年と変わりありません。
負傷者数は「531人」。前年比で「46人の増加」(9.5パーセント増)となりました。
物損事故の件数は「2334件」で、前年比で「123件の増加」(5.6パーセント増)となっています。
埼玉県では、人身事故件数と負傷者数は減少傾向にありますが、加須市では事故や負傷者数の増加傾向が見られます。
平成29年12月の加須市の交通事故
本稿執筆時点で加須警察署調べの平成29年12月での概数が発表されています。
加須市内の平成28年12月と平成29年12月の単月で、交通事故発生状況を比較しましょう。
加須市内で平成28年12月に発生した人身事故は40件でした。死者数は1人で、負傷者数は53人でした。物損事故の発生件数は210件です。
同じ加須市内の12月のデータを、平成29年12月で見ます。
人身事故の発生件数は「51件」で、前年比で「11件の増加」(27.5パーセント増)となりました。
同月の死者数は「0人」で前年比では「1人の減」となっています。
負傷者数については「60人」で、前年比では「7人の増加」(13.2パーセント増)となりました。
物損事故は「214件」と「4件の増加」(1.9パーセント増)となっています。
加須市の死亡事故ゼロ更新日数
埼玉県警では県内の『市町村別死亡事故ゼロ更新日数』を発表しています。
以下は基準日を2018年1月31日とした発表です。
埼玉県内の市町村で死亡事故ゼロが一番長いのは鳩山町です。鳩山町では2009年2月2日の死亡事故の発生から「3,285日」も死亡事故ゼロを更新しています。
加須市は2017年9月4日から「149日」の死亡事故ゼロで、市町村別ランキングで見ると30位となっています。
加須市内の交通死亡事故の例
平成29年3月23日8時頃、加須市内の信号機のない市道交差点で、無職男性(79)が運転する軽乗用車と会社員の男性(36)が運転するトレーラーとが衝突する人身事故がありました。
軽乗用車に同乗していた運転者の妻(81)が死亡し、運転者の男性も足などを骨折して重傷。トレーラーの男性も頭などに軽いけがを負いました。トレーラーは加須市内から三郷市内に向かう途中でした。
埼玉県警の『高齢者交通安全ニュース平成29年4月号』によると、同年3月中の高齢死者数全国ワースト順位は、埼玉県が2位以下の県を大きく離して、ワースト1の高齢者死者数28人を記録しています。
同月の埼玉県の交通事故死者数が48人で、高齢死者構成率は58.3パーセントになります。
ちなみに、平成29年3月の高齢死者ワースト2位は静岡県・兵庫県・愛知県の22人で、ワースト5位が茨城県の20人です。
加須市内の高齢者による交通事故
新聞報道によると、平成30年1月17日12時10分頃、加須市愛宕の眼鏡販売店に女性の高齢者(80)が運転する軽乗用車が突っ込みました。店内には従業員が3人いましたが、けが人は出ませんでした。運転者は前向きに駐車しようとしてブレーキとアクセルを間違えたと説明しています。